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研究活動

2024.10.23

学会発表

日本珪藻学会第43回研究集会 @滋賀県立琵琶湖博物館 レポート

2024年10月19日~20日に滋賀県立琵琶湖博物館にて日本珪藻学会第43回研究集会が開催されました。
20日に行われた公開シンポジウム「珪藻が出ない!」では、代表の石井が報告を行いました。

ユニークなシンポジウムタイトルですが、実はこれは珪藻研究者の心の叫びなのです。
光と水があればどこにでもに生育すると言われる珪藻ですが、いざサンプルを採取して観察しようとするとほとんど、あるいは全く出てこないということがよくあります。
珪藻が出ない原因や、そういった状況の中での研究の進め方を、豊富な珪藻研究の経験をもつ登壇者が自身の経験(愚痴?)を交えて紹介するシンポジウムでした。

石井は「栄養細胞の殻が堆積物中に残りにくい珪藻の情報をいかにして得るか」というタイトルで報告を行いました。

珪藻の一部の種では、増殖しない耐久性の細胞である休眠胞子を形成することが知られています。
壊れやすい栄養細胞と比べると休眠胞子は堆積物中に残りやすく、化石となり、古環境の復元に活用されてきました。
ところが栄養細胞と休眠胞子とは形態が大きく異なるため対応関係が分かりづらく、同種にもかかわらず異なる名前が付けられている現状があります(二重命名法)。
石井の報告は、Chaetoceros属について栄養細胞と休眠胞子の対応関係を調べた研究成果(Ishii et al., 2011)などをもとに、この問題への対応を考えるものでした。

同研究集会では、シンポジウムの他にも数々のポスター発表や口頭発表が行われました。
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