ACTIVITIES

研究活動

2024.04.04

NOMの会

【開催報告】第16回SB-NOM 珪藻の様々な世界

3月30日(土)に、京都大学楽友会館にて 第16回SB-NOM「珪藻の様々な世界」を開催しました。

最初の発表者は、福井県の小学生 笹村樹生さん。
「珪藻の力〜人間は珪藻と地球と共に生きる〜」というタイトルで講演していただきました。
 
珪藻に興味を持ったきっかけから、琵琶湖の固有種であるスズキケイソウの調査報告、日本財団『海と日本プロジェクトin東京』インフォグラフィックコンテストで特別賞を受賞したポスターの話題、珪藻を下水処理場で活用するアイディアまで、とても密度の高い講演でした。
右上の写真では、自作の珪藻模型を使って珪藻の構造の説明をしています。

続いて、琵琶湖博物館特別研究員の根来健さんより「身近な珪藻の世界」として講演していただきました。

おなじみのお菓子にも使われている微細藻類由来の色素や、ノーベル賞と珪藻の意外なつながりなど、微細藻類や珪藻を身近に感じられるトピックをたくさん紹介していただきました。
また、長年の京都市上下水道局でのご経験から、浄水処理場で問題を引き起こす微細藻類についてもお話しいただきました。

次は、琵琶湖博物館学芸員の大塚泰介さんによる「スズキケイソウ研究最前線」。

スズキケイソウの最初の記載から分類・命名までの紆余曲折、地層の研究から分かったことなど、スズキケイソウに関するまさに「最前線」の情報を分かりやすくまとめていただきました。
本講演の一部は琵琶湖博物館が刊行する情報誌「びわはく」(2018年12月第2号)にも掲載されていますので、関心のある方はぜひご覧ください。

最後の講演は、国立科学博物館でスズキケイソウの研究をされている斎藤めぐみさんによる「化石記録から見たスズキケイソウの姿」。

斎藤さんは、地層に含まれる化石の研究から、それまで形態上の特徴から別種とされていたスズキケイソウとスズキケイソウモドキが、増殖のステージにより形を変えた同一の種であると明らかにしました。
本講演では、どういった研究手法と考察によりこのことを明らかにしたのか解説してくださいました。

大塚さんと斎藤さんのご発表は「研究というものがどのように進んでいくのか?」という一例でもあり、魅力的な内容でした。
講演会にご参加いただいた皆様にも、珪藻や研究活動の奥深さ・楽しさが伝わったのではないかと思います。

この場をお借りして、非常に充実した講演会を作り上げてくださった講演者の皆様ならびにご参加いただいた皆様に改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

SB-NOMは今後も不定期開催していきますので、ぜひお気軽にご参加ください。
≫ PDFを開く

Contact

お問い合わせ

お取引のご相談、ご質問は下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。

トップへ戻る