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SB-NOM

第10回

日時:2020年6月27日 午後15時~2時間程度(講演後懇親会あり)
会場:当社徒歩5分のスペイン料理レストラン(tiopepe,https://tiopepekioto.jimdofree.com)
注記:COVID-19による非常事態宣言は解除されていますが,密集を避けるために参加者を20名程度に制限します.

博物館から見た知恵の進化

博物館での学びからは、私たち人類の知恵の「癖」のようなものが見えてきます。その癖から見える人類の知恵の進化の道筋を考えてみたいと思います。また、知恵の進化の観点から、学校教育のあり方についてもお話します。
時間があれば、宇宙人的視野からは、バクテリアの知恵も人類の知恵もそれほど大差ないのではないかという妄想についてもお話します。

大野 照文
Dr. rer. Nat.1951年京都府生まれ。1974年京都大学理学部卒業。同大学院修士課程、博士課程を修了。1983年Bonn大学(当時西ドイツ)でDoktor der Naturwissenschaften取得。1986年京都大学理学部助手、1990年京都大学理学部助教授、1997年京都大学総合博物館教授を経て現在は京都大学名誉教授,三重県立博物館館長。

第9回

開催:2020年3月28日

泥や岩の中の有機物の世界~”宝物”をさがして~

COVID-19の影響により、第9回のSeedBank NOMは中止となりました。

安藤 卓人

第8回

開催:2020年2月8日

和食文化とは?守るべきは何か?

和食文化がユネスコの無形文化遺産に登録されブームになっている。しかし、「遺産登録」されたということはそれが絶滅の危機にあることを示す。いっぽう来日外国人のブームも確かに来てはいるが、彼らの和食文化とユネスコが要ったそれとの間には少し乖離があるように思う。そもそも、守るべき和食とは何だろうか。和食がヘルシーというのも本当か。そもそも食とは何か。この問題に立ち戻って和食文化を考えてみたい。

佐藤 洋一郎【和食文化学会長】
和歌県生まれ、京都大学農学部卒、農学博士。京都府立大学文学部教授。専門は、遺伝学、地球環境学。和食文化学。高知大学、国立遺伝学研究所、静岡大学、総合地球環境学研究所、京都産業大学を経て、人間文化研究機構理事などを歴任。

第7回

開催:2019年11月23日

プランクトンと浄水処理

水道水は,湖沼水(ダム湖を含む),河川水,地下水などを水源(原水)とし,その水を適正に処理(浄水処理)して作られます。その工程(浄水処理工程)で,原水中のプランクトン等や浄水施設の付着生物が,様々な浄水処理障害を引き起こします。そのため主だった水道事業体では,日々原水中の微小生物を監視し,その生物に適した浄水処理に努めています。微小生物と浄水処理の戦いを,琵琶湖のプランクトンを中心にお伝えします。

根来 健
長崎大学大学院で赤潮の研究をしているときに,琵琶湖で初めて赤潮が発生しました。各水道事業体で,生物専門職の必要性がさけばれるようになり,京都市水道局水質試験所(当時)に奉職しました。藍藻類によるかび臭問題,淡水赤潮の原因種ウログレナによる生ぐさ臭問題など,琵琶湖のプランクトンに起因する様々な浄水処理障害の調査・研究に従事しました。また日本水道協会において生物問題に係る各種の委員会・研究会に所属して,全国の水道事業体における様々な生物問題の取りまとめに携わりました。

第6回

開催:2019年9月28日

琵琶湖のカワニナの研究対象としてのおもしろさ

時代とともに規模が変化した琵琶湖が現在の位置で深く大きな湖となったあとに急速に種分化したと考えられている琵琶湖のカワニナは形態的、生態的に非常に多様で、これまでに多くの研究者を悩ませてきました。多様で複雑なカワニナは視点を変えればおもしろい!ということで、最近の分子系統解析の結果を織り交ぜながら、これから研究者が立ち向かっていくカワニナの問題についてお話します。

澤田 直人
平成31年京都大学農学部卒、京都大学農学研究科応用生物科学専攻海洋生物機能学分野修士1年生


海洋生物の共生系と形態進化

海洋には様々な共生系が展開されており、それは生物の多様化に寄与してきました。今回は、海洋生物の多様な共生系をご紹介するとともに、現在私が行なっている研究内容、ウニの巣穴に共生することで「巻き」を失った巻貝についてお話しします。

山守 瑠奈
京都大学農学部卒、京都大学大学院 人間・環境学研究科 博士課程2回生

第5回

開催:2019年7月13日

水田の多様性

日本の水田から報告された生物種をリストアップした「改訂版 田んぼの生き物全種リスト」には、5,668種が掲載されている。しかしそこには、微生物を中心にまだ多くの漏れがあるので、現在、増補改訂作業を行っている。水田の環境変動は大きく、一般にパイオニア種が卓越する。しかし水田の環境変動に明確な年周期性があるので、生育に不適当な時期を水田内で休眠して過ごす生物や、毎年一定の時期に水田にやってくる生物なども含め、様々な生活史をもつ多くの種が共存することが可能になる。水田でフナの仔稚魚が育つと、ミジンコ類が選択的に食われてほぼ全滅し、その結果として原生生物の数も多様性も増大する。ハッタミミズやナゴヤダルマガエルなどの、西日本の水田にしか生息しない固有種は、おそらく中央構造線の北側に発達した広大な河川湖沼地帯の後背湿地で独自の進化を遂げ、人間がこの地域の後背湿地を利用し尽くした後に、似た環境である水田に生き残っているものと考えられる。

大塚 泰介【琵琶湖博物館 総括学芸員】
京都大学大学院農学研究科博士課程修了、博士(農学)。島根大学汽水域研究センター研究員を経て、2000年4月より滋賀県立琵琶湖博物館勤務。 本来の専門分野は珪藻の分類と群集生態学。日本珪藻学会誌 Diatom の編集委員長を6年間務め(2009~2014年)、現在は平の編集委員に戻っている。 「琵琶湖博物館はしかけ・たんさいぼうの会」影の会長。2010年より金尾滋史らと「琵琶湖地域の水田生物研究会」を開催。日本のミミズ最長記録保持者(ハッタミミズ:96 cm)

第4回

開催:2019年5月28日

抗体ってなに?そしてその抗体を用いた水生生物の識別

「抗体」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。ウイルスなどの病原体が原因で起こる風邪やインフルエンザなどの病気が治る時、抗体が体内で作られ、病原体の攻撃から体を守っているのです。また毒蛇にかまれた時、抗血清のおかげで一命をとりとめたというニュースを聞くことがありますが、この時にもこの抗血清に含まれる抗体が毒素の作用を抑制しているのです。
逆に、抗体によって、病気が引き起こされる場合があります。花粉症、アトピー性皮膚炎、スズメバチに刺された時などに起こるアレルギー反応では、この抗体が悪い働きをし、ショックで死に至ることさえあります。このように、抗体というタンパク質は私たちの体の中に存在し、様々な作用をしているのです。
この抗体の最大の特徴は「高い特異性」をもって病原体や毒素などに結合することにあります。少し説明しますと、インフルエンザの予防接種の際に体内に作られる抗体は、インフルエンザウイルスのみに結合し、このウイルスがヒトの肺の細胞などに侵入するのを妨害します。しかし、麻疹ウイルスや他の様々なウイルスには結合しません。ある種のウイルスのみに結合するこの性質を「特異性が高い」といいます。この高い特異性を利用して、病原体ではなく、似てはいるが異なる生物を識別して検出することに応用ができます。
今回は、身近な抗体の基礎について説明した上で、識別困難な水生生物の識別に有効な抗体の例を紹介したいと思います。

廣石 伸互【福井県立大学 名誉教授、琵琶湖博物館 特別研究員】
主な研究テーマ
有害プランクトンなどの生理・生態および識別法の研究

第3回

開催:2019年2月23日

樹木を食べるヤマトシジミ—無脊椎動物に秘めた力

米を噛んだら甘味を感じるが、葉っぱを噛んだら甘味を感じる人はいないでしょう。それはなぜでしょうか?
鼻をかむティッシュ、メモを書くノート、牛乳を入れる滅菌パック、コーヒーを置く木のテーブルから毎日弄った携帯のスクリーンまで、人は樹木から作った物を多く利用していますが、樹木を食料としないことは世界共通である。地球上のほとんどの有機物の源が植物の光合成で作られた「単糖(ブドウ糖)」である。植物によって割合が異なりますが、その単糖の多くが植物細胞壁の主成分であるセルロースと呼ばれる「難分解性多糖類」になります。噛んでも甘味が出ないので非常に残念です。
セルロース(落ち葉や倒木をイメージしてください※)を分解できる生き物として、バクテリアやカビのような微生物がよく知られていますが、動物にもできるものが存在するのでしょうか?シロアリ?ゴキブリ?シジミ?魚?ひつじ?ベジテリア?これらの動物は本当に自分でセルロースを分解しているのでしょうか?それとも腸内に共生する微生物の力を借りているでしょうか?
今回は難分解性多糖類分解能の視点から、人のような脊椎動物ができない、無脊椎動物の不思議な力をご紹介いたします。また、これらの生物が多く生息する干潟等の湿地帯生態についてお話いたします。
※葉や木にはセルロース以外の多糖類も存在する。

劉 文【京都大学地球環境学堂 特定助教、SeedBank 外部顧問】
主な研究テーマ
1.無脊椎動物のセルラーゼ
2.湿地帯の環境学

第2回

開催:2018年12月22日

ガラパゴス諸島の生態系が語ること

ガラパゴス- – – 小学校の教科書にもでているくらいだから日本人でこの地名を知らない人はほとんどいないのではないだろうか。その有名さはかの進化論を唱えたチャールズ・ダーウィンによる。
およそ180年前にイギリス・プリマスから世界一周の航海に出かけた彼は,ビーグル号航海記を書き残した。その航海で1835年9月15日から10月20日までガラパゴス諸島を巡り、その間に観察した事実が後の「種の起源」を通して、自然選択説による進化論を産み落とす糧となった。
ガラパゴスは数多くの島嶼からなるが、大きな島は西からフェルナンディナ島・イサベラ島・サンチャゴ島・サンタクルツ島・サンタフェ島・フロレアナ島・サンクリストバル島・エスパニョラ島などある。全体ではこれら13の大きな島と50足らずの小さな島とからなり、およそ東西270km・南北220km(ダーウィン島とウォルフ島を除く)にわたって東太平洋に広がっている。南米大陸から西へ向かうこと1000kmの海上に浮かび、南米大陸太平洋岸の都市ガヤキルから飛行機を使うと約1時間30分で着く。赤道直下の小国エクアドル領である。
進化論のふるさとになったこの場の現状を紹介し、その特異な生態系が我々に何を語りかけているのかを考えてみる。

松岡 數充【長崎大学 名誉教授、SeedBank 顧問】
主な研究テーマ
1.有害有毒プランクトンの分類・生理・生態の研究
2.沿岸域の海洋環境変遷の解明

第1回

開催:2018年10月19日

平安京はなぜ千年持続したか――資源科学的考察

原田 憲一【SeedBank 顧問】
1946年生まれ。京都大学大学院博士課程修了(理学博士)。山形大学理学部地球科学科助教授、同地球環境学科教授、京都造形芸術大学教授を経て、現在(株)SeedBankの顧問を務めています。専門は地質学、資源人類学、災害文化論、比較文明論。主な著書『地球について』『地学は何ができるか』『地球時代の文明学』『平安京のコスモロジー』『日本の聖地文化』『収奪文明から還流文明へ』など